ガーデン
この看板、通るたびに気になります。
木枠の扉にレトロなガラス。
ガーデンの上にアパートの文字。
ガラスのドア越しに内部がすこーし見えるのですが、住み心地もよさそうです。
よほど、ドアを押して、空き部屋があるのか、聞いてみたい衝動に駆られます。
もし、感じのいい大家さんか管理人の方が出てきて、あ、一部屋あいてますよ。なんていわれたら・・そして、お部屋をみせてもらって、とても気に入ったら、どうしよう、なんて夢想してしまうのです。
最近、とみにコンパクトな暮らしに憧れていて、こんなお部屋でこざっぱりと必要最低限のものだけで生活できたら、どんなにすぅーとするかしら・・と手に余るもののなかでの暮らしを疎ましく思います。
いちばんの憧れは平家。離れのようなちいさな日本家屋ですっきり暮らしたい。
居間と台所の他は書斎か応接間にできるような予備の部屋がひとつだけ。
いいなぁ〜と、夢想は際限なく続きます。
応接間なんて最近あまりみないのですが、考えると便利なものですね。
少々居間を取り散らかしていても客間があれば大丈夫だもの。
いつから、応接間あるいは客間とよばれる部屋がなくなってしまったのか・・
たぶん、団地ができた頃からでしょうか。
縁側や玄関の間で祖母が近所の人たちとおしゃべりしたり、お客さまのおあいてをしていたのを懐かしく思い起します。
そこだけは洋間だった応接間。そして縁側や お玄関。
日本の家からいつの間にか消えてしまいつつあるそれらが、じつはしっかり機能していたのだ、といまさらながら気付くのです。
理想的な平家。まわりはどんどん建て変わるのに、このおうちだけはそのまんま。