ようやく、最終日に駆け込んできました。
ご近所美術館でやっていたもので、いつでも行ける、なんて思ったのが大間違いでした。1月末から開催していたというのに‥
最終日、それも閉館1時間前に入館。
映像作品なので、当然なのですが、会場は真っ暗。
闇に包まれています。
暗闇に浮かぶようにビル・ヴィオラの作品がありました。
ナム・ジュン・パイクの影響を受けたアーティスト、ってことくらいしか予備知識のないままでしたけれど、最終日にでも駆け込んで本当に良かった !
今回展示された(というか、上映ですが)9の作品のうち、『クロッシング』がとてもとても印象に残りました。
男性がひとり立っています。上から水が頭を目指して落ちてきて、水の量がどんどんどんどん増えていきます。
やがて洪水のような水が男性を呑込んでしまうのです。
それでもまだ大量の水が落ちてきて、水滴が画面の下から立ち上るように撥ねる‥
落ちる水は、ひとときも同じカタチをしていない氷柱の連続模様みたい。
透明でアレグロで落ちてゆく水‥
それがあまりに美しいので、見ている側も浄化されてゆくような感覚にとらわれました。
ビル・ヴィオラはナム・ジュン・パイクと同様に日本と縁の深いアーティストで、80年に18ヶ月滞在しています。
81年、滞在中に制作した『はつゆめ』はヴィオラ アートの転機となった作品らしいのですが、時間切れで見られませんでした。ああ、なんてコト !!
それに、もう少し早く行って、もっと、早くご紹介すべき、展覧会でした‥‥‥
ココでは今までがっかりしてばかりだったもの。
**追記:ビル・ヴィオラのインタビューと作品の紹介を見ることができます。
2007.3.22