無理かな、と諦めていたのですが、やはり、気になって行って来ました。
京都同志社大学で行われていた特別企画展「球体関節人形展」最終日に、シンポジウム「四谷シモン 自作を語る」があったのです。
またまたギリギリの時刻に会場に到着。
シンポジウムには間に合ったけれど、展示室は話を聞いている間に閉まってしまいました‥
シンポジウムと名の付くものに(あまり行かないけど‥)面白いものなし‥という私的感想はまたもや当たり。
シモンさんのお話を聞きたいのに、聞き手やパネリストの先生方お得意の作品の分析、又解釈の(シモンさんに対する)同意に終始してしまったのは聴衆として残念でした。
興味深かったのは質疑応答です。
人形について研究している大学院生 「人間と人形を隔てるものは何ですか?」
四谷シモンさん 「う・・・ん、ないですね。人形と人を隔てるものは、ありません」
質問「シモンさんの人形は愛玩するのか、或いは、ケースに入れて飾っておくのか、どちらを念頭において制作してますか?」
回答「う・・・ん、それは考えたこと・・・ないですね。」
この日の聴衆は何となく人形偏愛的?な感じの男性やゴスロリ少女が少数ながら会場のいい雰囲気をつくっていて視覚的に私、楽しみました。
なかに友人の写真家上諸尚美夫妻の姿も‥
それに、このご案内を送って下さったアスタルテ書房の佐々木さんが、シンポジウム終了後、人形に挨拶をしに行く、といって閉まったはずの展示室に連れて行って(正確には付いていったのですが‥)くださいました。
彼はこの企画にずいぶん尽力なさったようで、実際は、シモンさんと同志社大学をつなぐコーディネーターだったようです。
で、撮影禁止の展示室で撮ったお目こぼしの1枚。
あわててシャッターを押しただけ、ピンポケなのに、この可愛さは何だ ! と四谷シモンの才能を見せつけられた気がします。
その後の懇親会で、私の脚元を指して、「格好いいですね、そのブーツ」と声をかけて下さった方が・・・
見上げると、シンポジウムで質問をなさった「四谷シモン人形館・淡翁荘」の館長さんでした。
シンポジウム会場で、「シモンさんの人形と一緒に暮らしていますと、自分だけが歳をとるのだけれど、人形たちはそのままです。シモンさんにも、それを実感していただきたい。今度は泊まりに来て下さい(笑)」と発言し聴衆を沸かせた方です。
格好いい、といわれて喜んだのですが、よく考えると、シモンさんの人形の脚にもブーツが・・・
そのせいだったみたいです。