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桐の花

桐-1.JPG

木の実のように見えるこの植物は 桐の花
この固そうな茶色い まんまるから花が咲きます。
茶色のまんまるが押し開かれて長細い花が顔を出す、なんて、この段階では信じられないのですが・・・

桐の花.JPG


ほら、こんな風に・・・
開花は まだなのですが、もうすぐ薄紫に色付いて・・

不思議な造形の茶色のまんまるだった部分は萼だったようです。
開花時に この木々を眺めると花々が薄紫のベールように見えるのです。

桐-eiffel-1.JPG

5月のパリでパープルヘイズみたいな この木の集団をよく見かけました。
桐の花よ、と教えてくれたのはレイコ・クルックさん。
特殊メークアップアーティスト、そして、造形作家。私が尊敬し、お手本にしたいと常々思っている女性のひとりです。


モーブ色の桐の花を初めて見たのが、パリだったせいでしょうか、西洋の木、というイメージを持ったのですが、日本でもお馴染みでした。
ほら、桐の下駄とか、桐の簞笥などなど。

「桐の花」の木製品がたくさんあるということは、桐の木もあって良さそうなのに、街角では あまり見かけません。
どこかに「桐の山」か 「桐の林」があるのかもしれませんね。

ずいぶん前に読んだ 明治以降の茶道千家をモデルにした物語のなかで、裏両千家の屋敷の境にあった桐の木が、火災の時に霧のような水滴が立ち、裏千家(と思われる)を救った‥なんていうエピソードがあったように思ったのですが・・・
今、ググってみたら、桐の木ではなく、どうも、銀杏の樹のようです。
銀杏の大樹に比べると桐は華奢そうだし、火は消せそうにないのですが、桐の木の方が霧を発生させるイメージなんだけどなぁ・・・なんて、独り言。

愛書狂は「桐の花」といえば、白秋だ、と仰っておりますが、
これは、間違いなさそう、です。




**表千家不審菴のサイトは、私のような茶の心得などない者でも ずいぶん楽しめます。
茶道を広く簡潔に紹介していて 世界の喫茶史、なんてぺージも。


追記 5/29

***レイコ・クルックさんが25ans7月号に「一目女」というタイトルで紹介されています。

機会があれば、本屋で立ち読みしてくださいね。(P277〜282)

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