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2008年07月 アーカイブ

2008年07月04日

草森紳一さんと本とビートルズ

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先週、九段会館で、3月に急逝された「草森紳一さんを偲ぶ会」がありました。
もう、永い間、お会いすることもなかった草森さんなのですが、ひょんなことから、ご案内をいただき、これも何かの巡り合わせかもしれないと思い参加させていだたきました。

話の特集の矢崎泰久さんの献盃にはじまり、清水哲男氏、立木義浩氏、村松友視氏、車谷長吉氏ら親交の会った方々のお話がどれも草森さんらしく(当たり前なのですが)、ときに笑いに包まれた和やかな会場でした。

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会場には、大倉舜二さんが撮られた白い花に囲まれた草森さん、と50冊に及ぶ著書が並ぶなかに、自筆の原稿がありました。毛筆です。腱鞘炎で(物書きの職業病?)ペンは持てないからだろうと思っていたら、草森さんは紙を片手で立てて持ち、筆で書いてらしたのだそうです。蔵書に書くための場所さえ奪われて・・
恐ろしいほどの知識人であった草森さんの蔵書は5万冊とも6万冊ともいわれていて、それらの本に囲まれて(埋もれてといった方が正しいか・・)座して書く。書くスペースの他はすべて本だった、ということです。

高橋睦郎氏が会場で朗読された「読む人 または書刑 草森紳一に」を少し引かせていただきます。

文字が発明され 意味が発見されて
人間の罪悪と世界の不幸が 始まった
知らなかったときの無辜(むこ)と浄福を思うには
ひたすら読む 読み続けるしかない
読んだ書物は端から積んで 天井に届き
さらにあらたに積みつづけて 壁面を侵す
食うための場所 寝るための空間など
書物に占領され 疾(と)うに消え失(う)せた
幾十幾百とない書物の塔の 僅かな隙間に
尻を置き 脚を抱いて 膝の上で読みつづける
読んで夜もない 読みつづけて昼もない
読んで昨日もなく 読みやめず明日もない
読みながら消耗し 衰弱して いつか倒れ
そのまま死ぬだろうことは わかりきっている
文字を案出し 書物を創出した人間を自覚し
自らに課する刑罰 書刑そのまま屈葬
(略)



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草森さんにはじめてお目にかかったとき、私が聞いたこと。
ビートルズ、どうでした???
草森さんはビートルズが来日したとき、写真集の取材でヒルトンの同じフロアにコピーライターとして(どういういきさつだったのかは聞きそびれたのですが)、写真家の浅井慎平さんと滞在してらしたのです。
「え、忘れちゃったよ」と真顔で問いただす私に困惑なさっていたのでした。

未発表のあるいは雑誌に掲載されたまま上梓されていない原稿がたくさんあるそうです。
さよなら、でも本のなかでもいい、もういちど、おあいしてみたい。

2008年07月29日

tour ! tour !

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自転車大好きな愛書狂がレアなエッフェル塔見つけたよー
とくれた絵葉書。1955年のツール ド フランスのポストカードです。
ただし、複製。
今年のツールは昨日ゴォォォォール。だったようですね。

けれど、この絵葉書にpauとあるのはどうしてだろ?
自転車上の選手たちはパリに入り、ゴールのシャンゼリゼに向かっているようにみえますが・・
???な絵葉書ですけれど、エッフェル塔はここにも登場。

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実は結構ツール ド フランス好きだった私。以前、2度ばかり見に行ったことがあります。一度目はゴール寸前のシャンゼリゼへ。でも、出遅れて、見えたのは人の頭ばかり。頭と頭の間から微かに見えた選手たちの先頭集団。あっという間に、恐ろしいスピードで目の前を通り過ぎていきました。ゃゃ、本当にすごい、自転車とは思えない速度でした。
この時の経験から、ゴール付近では余程早くから待機しないと見えない、ということを学び、次の年は単なる通過地点で観戦することに。路肩に座ってのんびり集団を待ちました。とと、集団の通過の前に、いろんな宣伝カーやチームの車が通るのがおもしろくて・・BIBカーなんてのもありました。で、お待ちかねの先頭集団ですが、やはり、とてつもないスピードで、見る者が視線を右から左に移動させるのももどかしく感じるほどの速度で通過。

あの疾走を思うとこの暑さも少し和らぎそう?!

2008年07月30日

いたち

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京都の御方より賀茂茄子とともに届いた「いたち」。
おっきなきゅうりです。
直径6〜7cm 長さは堂々の50cm !
まな板いっぱいの大きさです。
本来はこんな風にいただくのでしょうが、、、

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手っ取り早く、「イタチの醤油漬」に。
盛夏にぴったりの爽やかな一品。またもや、手抜きレシピですが。

ふつうの大きさのきゅうりでもおいしくできます。




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