えっ・・今ごろ赤い風船ですか・・
なぁんていわないでくださいね。
映画「赤い風船」を観たのは夏・・でした。
'50年代の巴里。それも下町メニルモンタン。単純にこの年代のこの町の情景を見られるだけでもうれしいのに、この短編は朝露のようなキラメキを持った映画でした。
まさにファンタジー。
この余韻が醒めやらぬある日、愛書狂が「赤と白があったよー」と持って来てくれたのがこの本です。独りで本が読めるようになった子供のための、絵本のようなペーパーバック、livre de pocheの「赤い風船」。
「赤と白あったよー」の白は「赤い風船」と同時上映されていた「白い馬」の本か、と思いきや・・イラン映画「白い風船」でした・・残念。
どうやら「白い馬」版も出版されたもようですが。
映画のシーンが切り取られて、
映画よりもちょっぴり詳しいテクストではパスカル少年の背景が少し説明されています。
でも、映画あっての本。というカンジです。
だって、スチールだと風船が動かないもの !!
**「赤い風船」全編
映画で不思議だったのは風船の演技?です。
どこまでもパスカル少年についてまわる赤い風船。
どんな方法で撮影されたのか本当に不思議。
CGなど勿論ない1956年の映画で・・
映画パンフレットによると、コンピューターに慣れている今の人たちだったら考えつかないようなとてもシンプルな創意工夫によるものーーだそうです。
ヘルムート・ニュートンが80年代(多分)に撮ったファッション写真にモデルの長い髪が空に逆立った作品群があって驚かされたのですが、それらも「シンプルな創意工夫」で撮影されたものでした。
その方法は写真をよく見ると数秒後にはわかる、といった単純さなのですが、彼のアイディアに打ちのめされた気さえしたものでした。
そのアイディアとは
・・スタジオのホリゾントにモデルを横たえさせて髪を頭上方向に梳かし真上から撮る、といった方法です。この上から撮ったカットをモデルが立っているように見えるようにフィルムを回転させてあるのです。寝転がったモデルのドレスやバッグなど、すべてが重力どおりに(当たり前ですが)床にくっついたような状態なので、それをモデルが立っているように扱うととても面白いファッション写真になってフレンチヴォーグの誌面を飾る、という訳なのです。(これらの写真があれば、と探してみましたが見つかりません。ここでみつかるかも)
「赤い風船」のラモリス監督がどんな方法で風船に演技させたか知ることはできませんが、「シンプルな創意工夫」だと聞いて、ヘルムート・ニュートンの写真のことをふと思いました。
コメント (2)
Hi, are you there?
お元気ですか。便りがないのは赤い風船をおっかけておられるのでしょうか。
投稿者: ターニアン | 2008年11月14日 08:27
日時: 2008年11月14日 08:27
¡Hola!
あいむ,♪here,there,everywhere♪です。
追いかけるより、できれば、少女になって赤い風船に追いかけられたい(あっぽ)ですが、現実は制作に追われたり、はたまた下宿屋の女将などいろんなロールをこなしていて日々翔ぶように過ぎ行きます。くわしくは後日のアップに乞うご期待!
なぁんていつのことやら(泣)
投稿者: diva | 2008年11月16日 10:53
日時: 2008年11月16日 10:53