« 2007年09月 | メイン | 2007年11月 »

2007年10月 アーカイブ

2007年10月09日

マドモワゼルE

eiffel-chanel.JPG

街角で見つけたエッフェル塔。
マドモワゼルCのショーウィンドウです。

少し歩けば、エッフェル塔はあらゆる場所に・・・
そういえば、ギャラリーラファイエットの丸天井に先月「逆さエッフェル塔」が登場したらしい。
逆さ吊りのエッフェル塔ですって!!!

塔が建設されるとすぐに、人々はエッフェル塔というつきることのない象徴をとおして、人間の限界とたわむれはじめたのである。あたかもエッフェル塔が、法律や、習慣や、そして生命そのものの限界侵犯をまねきよせるかのように。一種危険な使命感を抱きこんで、エッフェル塔は、世にも突飛なパフォーマンスを人々におこなわせるのである。
「エッフェル塔」より抜粋 ロラン・バルト(宗 左近 諸田和治 訳)

ふーむ、これもあり、、ですかね。
(ギャラリーラファイエットのある)オスマン通りに行くと その混雑から東京を思い出したものでした。幸い、「逆さまエッフェル塔」はもう終わったようです、ほっ。

eiffel-luire.JPG

2007年10月20日

銀子のハットトリック

velo.JPG

こんなに沢山ある帽子をどのように整理したらいいのか、、
、、、と悩んだ末に「帽子掛け」をつくりました。
この写真の三倍はユウにある帽子の持ち主は愛書狂です。
ド派手なデザインですが、自転車競技用のキャップらしい。

velo-2.JPG

これだと、たくさん掛けられます。
参考にしたのは、針金でつくられた昔の道具の本(のコピー)。
このコピーは針金の師匠、針金屋銀三こと林雄三さんから「これ面白いよ、ゼッタイ気に入るって」と弟子銀子が賜ったものなのです。

この本を見ると、今とは比較にならないくらい沢山の道具が針金でつくられていたのに驚かされます。キッチン用品や籠のみならず、おもちゃや装飾品、農具、マネキン等々。

で、私こと銀子が参考にしたのは、トウモロコシを保存のために干す道具です。

velo-3.JPG

両手を広げたようなワイヤーの先が(本の)見本では尖っていてトウモロコシを1本づつ刺して干すのですが、銀子作のは先端をくるっと返してあります。

velo-casquette.JPG

パーツはこれ。
幾つでも繋げられますね。。

velo-4.JPG

プチラルースの絵(トーゼン文字解せず)を日々飽きずに眺めいてた少年は長じて愛書狂に。自転車も子供のときからの‘ご趣味′だそうで、、、
そういえば、銀三師匠も幼少の頃から針金で三輪車をつくっていたそうです。

男は少年時代の夢を追い続けられるのねー、と銀子呆れ果て・・・針金曲げるのみにて。

**銀三師匠、勝手に針金屋銀子襲名いたしました。

2007年10月25日

箱あるいは段ボール

carton.JPG

数秒で組み立てられるこの箱は、、、整理に重宝いたしております。
(なんか、整理ばっかしてるような・・)
サイズは42×32.5×26cm
物をいっぱい入れてもラクに持つことができる大きさです。
布や紙類、バッグなどを収納したり雑多に使えます。

某資料室でAXISのバックナンバーを見ていたら、この方のオフィスにこの箱がありました。
整然とした仕事場の棚にずらーと1ミリの狂いもなく ! 並ぶ箱、箱、箱。
探しものもすぐさま発見出来そうなオフィスでした。

ウチにも何十個とこの箱はあるのですが、このサムライさんとは大違い。
いろんなところに積み重ねられて散らばっています。

carton-md%27e.JPG組立簡単

でもこの箱のエライところは買った時期によってメーカーが違ってもサイズは同じ。(しばらく前までパテントナンバーがついていたのですが、期限が切れたのでしょうか・・)
だから爪先立ちして手の届く高さにまで積み上げ可能。
間違っても倒れてきません !?
中に入れたものを箱のサイドに仔細に記しておくのがこの積み重ね方式のコツであります。

サムライ氏の箱はどこのかなぁ・・と愛書狂が尋ねるので、AXISの写真をよーく見ると「samurai」とそれらしいデザインで印字してあります。
オリジナル??・・くやしーい・・と思いましたが、アメリカものなので、名入れサービスだ。と勝手に決めました。
このサムライ氏、超整理術という本を最近出されたようです。

この本は未見ながら、彼のオフィスでは整然と並ぶこの箱各々にナンバリングがされてPCで内容物を事細かに記録、すぐさま現物を取り出せるように超整理されているのではないか、と想像しています。

ただ、私、超整理された仕事場は少々苦手です。
適度に散らかっているのがいい。
展覧会でみたインゴ・マウラー田中一光氏の仕事机はさすがにナルホド、、と思わせる魅力あるものでした。

carton-JL.JPG

↑段ボールあるいは紙が好きなウチのゴミ箱はmoninの空き箱です。
↓Moninでつくるハッカ水、ディアボロ・マント

涼し過ぎ ! ! ! ! !

diabolo-menthe.JPG

2007年10月28日

NMAOの皮膚

%E7%9A%AE%E8%86%9A-1.JPG

現代美術の皮膚 Skin of/in Contemporary Art」開催中のNMAOに行ってきました。

「皮膚」という言葉に惹かれて。

だけれど、「現代美術の皮膚」というタイトルは意味不明。
ギモンは展示を見ても やっぱり・・・??? のままでした。

レイコ・クルックさんの「スキンアート展」(2000年)で皮膚とアートがしっかり刷り込まれている私なので、「現代美術の皮膚」は必見だったのですけれど。

タイトルと展示内容がどうもびったり感じられなかったのですが、(最近国立系?の美術館や博物館ってタイトルのつけ方が実にお上手ですのに・・)興味深い作品がいくつかあってヨカッタ・・。

なかでも、無数の玉虫を鎧のように、或いはドレスのように纏った透明な人型を見せたヤン・ファーブルの作品が面白くて虫をまじまじと見つめてしまいました。連続するモチーフが大好きな私、甲冑になってなおキラキラ光る無数の玉虫が面白くて奇妙で・・・

また、彼の初期の作品に葉っぱ虫(だったかな?葉にそっくりの隠蔽的擬態の虫)を2匹(この場合2体というべきかも)、100号以上もの大きさの紙の中央付近にペタッと貼付けたものがありました。葉っぱ虫は枯れ葉のごとく擬態し軽妙な姿態で貼り付いています。

この作品の台紙となっている紙は光った青。虹がブレンドされたみたいに輝いています。
その青はよーく見るとボールペンで塗りたくられた(まさに!)青でした。
何万回とボールペンをペイントするように青青と光るまで紙に走らせてつくった青だったのですね。

昆虫、ファーブル、、、
もしかして「昆虫記」のジャン=アンリ・ファーブルと彼は何らかの関係があるのかしら?と思って館内の資料に目を通すと、ヤン・ファーブルは・・J.H.ファーブルの曾孫でした。でも、ヤンが「昆虫記」のジャン=アンリ・ファーブルが曾祖父だと知ったのは20歳の時、以来昆虫への傾倒に拍車がかかったということです。やっぱり、ね。と合点しましたけれど、3代も遡るとあんなに有名な「昆虫記」の作者も曾孫に「刷り込み」しなかったのね、とちょっと不思議。

%E7%9A%AE%E8%86%9A-2%2A.JPG

この日のNMAOの主な観客は美術系の学生たちでした。
そんな観客のなかに、監視員に話しかけている妙齢の女性がいます。
「あのー、顔の皺の減らし方の展示があるかと思って来たんだけど・・・」
ええっー???
監視員「はぁー、、、」としか言えず・・・

翻って私、こんな面白い観客はいないと、この女性客のストーカーを始めました。
くだんの女性、オルランの作品でしばし足を止めて、また監視員に質問。
「あのー、整形後の写真はありますか?」

オルランは自らの身体を使った整形手術パフォーマンスで知られた作家です。
今回はオルラン7回目の整形手術の様子を14枚の写真で構成した作品が展示してありました。

で、監視員の答。
「この手前のが整形前で、あちらの最後の写真が整形後です」
ん、ここってどこだっけ・・?

%E7%9A%AE%E8%86%9A-3%2A.JPG

ほらね、タイトルって大事でしょ。
けど、訳分らんタイトルだと、意外な観客も見込めるようです。
これまた、楽しからずや・・・

**NMAOってどう読むのかなぁ
***「スキンアート展」の会場でもあったキリンプラザ大阪の取り壊しが決まりましたね。無くなるとなると少し寂しい。いつまであるのかなぁ

「現代美術の皮膚 Skin of/in Contemporary Art」
国立国際美術館
2007年12月2日(日)まで