« 2008年02月 | メイン | 2008年04月 »

2008年03月 アーカイブ

2008年03月03日

ひいな

%E3%81%B2%E3%81%84%E3%81%AA-2.jpg写真 喜多章

桃の節句ですね。
今年もお雛様にお目にかかれました。

今日がひな祭りではあるのですが、うちでは、のんびりと3月3日頃から4月3日までお飾りします。
訳あって、調度品の少ないお雛様。
右近の橘と左近の桜は揃えて差し上げたいと思いつつ、果せません。

上の写真は実は3年前に写真家 喜多章さんに撮っていただいたもの。
(これは夜も8時を過ぎての撮影、しかも昼間でも薄暗い部屋・・私も毎年撮ってみるけれど、速攻ボツなのです・・)

今見るとお道具が増えてない・・

それに、菱餅もひとつしかない・・・って、、、
一ヶ月も飾っておくので、菱餅を泣く泣く捨てていた私。
この年はケチってしまったようです・・

半端なケチにあきれ果てつつ ひいなのまつり

2008年03月31日

119歳の貴婦人

DSC06130.JPG


発狂したピラミッド──pyramide insensée
空っぽのシャンデリア──chandelier creux
すんばらしい金物──quincaillerie superbe
ボルト締め鉄板のおぞましい記念柱──odieuse colonne de tôle boulonnée


これらの奇妙な言葉の羅列は、エッフェル塔を建設中の1888年当時、まだ、その美しい4本の脚が出来上がりつつある彼女が賜った酷評です。

この頃の知識人たちがこぞってエッフェル塔建設に反対し、陳情書をパリ市に提出したことはよく知られた話で、モーパッサン、デュマ・フィス、ユイスマンス、作曲家グノーやオペラ座を設計したガルニエら、50人が名を連ねています。
この陳情書は所轄大臣ロクロワ商工相に渡され、彼は、〈有益なご意見を頂戴し云々〉とたいそう丁寧な回答を寄せたのですが、末尾には
〈 "une si noble et si belle prose━かくも格調高き、かくも美しい散文" は是非とも万博会場に展示致したい所存にて候〉と結んであったということです。


エッフェル塔が"美しい散文"だなんて、大袈裟で時代がかった言いまわしだけれど、彼女にふさわしい。
・・・って、贔屓目過ぎですかねー
ともかく、本日、エッフェル塔のお誕生日でした。



**このエピソードは私が尊敬してやまない倉田保雄先生のご著書「エッフェル塔ものがたり」を参考にさせていただきました。