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2007年04月 アーカイブ

2007年04月03日

お花見‥哉

桜、咲いてきましたね。
ここ、神戸でも開花が見られます。

だけれど、季節に先駆けて、先日、こんな、お花見をしてきました。

gensai-sakura2.JPG

旬の味に囲まれて、桜、咲く。なぁんて、ね。

考えてみると、日本のゴハンほど、季節を直に感じさせてくれる料理はありませんよね。
初物を珍重し、眼と舌で愛でる。
眼福。口福。アラカルト。
いえ、やっぱり、「おまかせ」で一足先にお花見を楽しんで参りました。

gensai-sakura.JPG

花山葵、海老、筍、蛸の手毬鮓。
と、さくら。

せっせと普段「始末」して、偶に、ここに通っております。

玄斎
神戸市中央区中山手通7-5-15
078-351-3585

2007年04月05日

mademoiselle B

mademoiselle-BB.JPG

この間から進めている針金の仕事、まだまだ完成には遠いのですが、少し、カタチが見えてきました。
上の写真、上部に見えるのは師匠針金屋銀三氏のお手本。私、写真右と下の縮小版を製作中。

tool-nipper.JPG

いつも、「150円ニッパー」のお世話になっているのですが、切れ味が悪くなり、ついに新しいものを購入しました。
上等ニッパーとはいっても、オネダン、ヒトケタ上がっただけ。
道具フェチとしては、フタケタ上のカッコいい工具が欲しいけれど、今のところ、売場で惚れ惚れと眺めるのみです。

mlle-B-petite.JPG

2007年04月08日

キッチンのエッフェル塔

la cuisine.JPG

何年か前にずいぶん迷って購入した白いエッフェル塔
キッチンに置いてあります。
一見ただの? エッフェル塔。
なのですが‥実は栓抜き。

塔のてっぺんを持って、両脚で開ける。
脚で開けちゃうなんて、「彼女」怒ってるかもしれませんねー
そのせいか、たいそう使い勝手が悪い栓抜きであります。

キッチンにもうひとつ使いづらい栓抜きが‥
蜜蜂マーク? が気に入ってキッチンに置いていますが、

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christofle-gallia.JPG

裏側↓は・・・フランスで、いまだ人気の衰えぬこの方の横顔。
当然、ボナパルトさまが正面、蜜蜂が裏側でしょうけれど。
(とーぜん、ウチでは蜜蜂↑が見えるように置いております)

ナポレオンは蜜蜂が大好きで身の回りの品々に印として用いたらしい。
そういえば、コルシカ島は蜂蜜で有名です。何か関係があるのかな。

christofle-napoleon.JPG

ナポレオンとエッフェル塔。
何の関係もなさそうな彼とカノジョではありますが、フランス革命をキーワードにすれば、共通項が見えてきます。
なぁんて、こじつけっぽいかも‥ゴメンナサイ。

さて、キッチンの栓抜きですが、これが一番使い良い!!

mitsuya-cider.JPG

2007年04月16日

L'oro in cucinaーキッチンの黄金

olio.JPG

一滴でパンがお肉に変わる、という噂の ? 白トリュフのオリーブオイルを試してみました。
正確には、「トリュフ風味」のオリーブオイル、トリュフを搾ってつくったオイルではありませーん。

近所のキムチ屋のオニイサンに貰ったのですが、美食家の彼が今ハマっているのが、これらしいのです。
トリュフというからには、いくらオリーブオイルでも結構なオネダンなので、躊躇していたら
「いえいえ、使うのは、たった一滴ですよ、一瓶で半年は保ちますから」とオニイサン。
迷える子羊? に業を煮やした彼は「施し」をする羽目になってしまいました。
(キムチ屋さんで売っているのではありません、念のタメ。彼はおいしいものを求めてReims詣で邁進中)

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で、私がお返しにプレゼントしたのは、レモン(風味)のオリーブオイル
これはなかなかに使えるオイルです。
キューカンバーサンドなんかにバターの代わりに使えば、キュウリさえいらない ! って感じ。これ、ホントですよぉ。
このオイルとバジルだけのサンドウィッチをつくったことがありますが、おいしかった!

limone.JPG

これ↑は私が収穫したレモン。
と、偉そうにいっても、実は吹きさらしの屋上で健気にふたつだけ実ったもの。
そして、これ↓は手塩に掛けて? 育てているオリーブ。

olive.JPG


フォワグラの次はトリュフなんて、世界三大珍味を網羅しそうな勢いですが、キャビアはゼッタイないですから・・・

2007年04月20日

MOLESKINE

MOLESKINE.JPG

買っちゃいました、モールスキン。トラべルノートブック。パリ版。
愛書狂にローマ版をプレゼントしたついでに、今年は旅に出る予定は全くない私なのですが、誘惑に勝てず・・・というか、まったく無抵抗でした。
irrésistible‥‥‥というヤツです。
フランス語ってヤな言語ね・・・一言でバサッと言い切る ? なんて。


エールフランスの文字が見えますが、不幸にも航空券ではありません。

でも、このトラべルノートブックで「自分の流儀ガイドブック」をつくってコンペティションに応募して入選すれば、航空券が貰えます。
コンペティション三か条は
*自由な旅人になるぺし
*独自の旅人になるべし
*創造的な旅人になるべし

だそうです。
こんな旅人になりたーい、ですよね。。。

MOLESKINE-eiffel-1.JPG

モールスキン・トラべルノートブックは各都市の地図付き↑であります。

今頃、パリは桐の花でモーブ色。
4月は、「留守中、アパート使っていいよ」とパリの友人から、有難いオファーもあったのに・・・

来年はエッフェル塔に会いに行けるかな。

***MOLESKINEの日本語表記は2つあるようです。
モールスキンとモレスキン。
文字変換で「漏れ」ないモールスキンを採用。

2007年04月23日

祇園、春之散歩

都をどりー1.JPGお菓子甘泉堂銘「都をどり」

針金の師匠、林雄三さんが京都で個展をやっていたので、自作を持って、講評をしてもらいに行きました。
一瞥して、「俺がつくったのと変わんねぇじゃん」と言っていた師匠ですが、よーく見ているうちに、
「触ってたら、直してしまいそうだよなぁ」。
と、丁寧な解説付きで、手ほどきを。
なんだなんだ、やっぱり、弟子は弟子(は私です)の出来なんだ、と思いながらも有難く受講 ? してきました。

せっかくの京都なので、師匠の用事にくっついて、祇園のAvec TAROへ。
ここは京都のブティック(もう死語かなぁ‥わかります? )の草分け的な(帽子とお洋服の)お店です。
Avec TAROの天才的販売員ミヨコさんも一緒にゴハンを食べに行こう、ということになりました。
「う〜ん、安うて美味しい店 ? そや、あそこにしよ」とミヨコさん。

ニット作家の山田さきこさんも合流して移動中、通り掛かった「いづ重」前で、
「ここのお稲荷さん、おいしいえぇ。「ぷちっ」が入ってるし」とミヨコさん。
この場合、即、買いです、私。

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おいしそうでしょ。

因みに「ぷちっ」は「おのみ」です。そういえば、おのみ不在の、いなり寿司多し。

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↑これは「いづ重」の入り口にあった火災守護の松明 (の燃えかす)。

祇園祭、神輿洗の松明で、御神輿が通る道を大松明で清めるのだとか。

ちらっと見える粽といい、この使用済み ! 松明といい、んんん何気に京都っぽい。

で、ミヨコさんが案内してくださったお店はココ「かね正
↓この路地(京都の人はロオジという)の奥にある鰻屋さんです。

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ミヨコさん : 「知らんかぁ、ここは鰻茶漬けが有名えぇ」
けれど、錦糸丼など、にしました。
カウンターの中の炉で目の前で焼いてくれます。
(肝が、おーいしかった。次回は鰻茶漬けにしよう‥)

祇園で生まれ育ったミヨコさんと「かね正」のコウスケ君(海老蔵ファンの美青年! )の会話が、部外者の我々には面白く、
どこどこの舞妓ちゃん、別嬪さん‥、
もう、「都をどり」、行かはった ?
とか、その他ディープな祇園の小咄など、楽しませてもらいました。

この「祇園が庭」の御二人のよると、「都をどり」は必見だそう。
「そんなん、お座敷に呼んだら、数万円の芸が、オーケストラ付き、お茶・お皿付きで4300円やし。地方(じかた、と読み、囃子方のこと)も「都をどり」は生(なま)えぇ。」
ヨイヤサアの掛け声ではじまる一糸乱れぬ総踊りが見ものです。
芸舞妓がずらっと並ぶ総踊り、通の御二人の話では、中にオヘチャさんが混じるのが、また、いいのだとか。
コウスケ君は「オヘチャさんがいはらへんかったら、寂しい、さみしい。」と言ってました。
そんなもんですかねー

長い間、私も行ってませんけれど、「都をどり」のお皿は大切に普段使いの菓子皿にしています。
これまた、祇園の多くの料理屋では、この季節にだけ、お客さまに出すために、「都をどり」のお皿を数十枚単位で手元に置いているのだそうです。
「ウチ(その料理屋さんのコト)は、これだけ(お皿の枚数分だけ)都をどりに行ってますえ〜、ということやし」とは、ミヨコさんの弁でした。
ふむ、ふぅむ、花街の春でした。

Avec-TARO.JPG

「ナンにもあらへんけど、朝堀りの筍、どうぞ」とAvec TAROでゴハンに行く前に出してくれた、ミヨコさんお手製の「虫養ひ」
おおきに、美味しおした。

都をどり
京都・祇園甲部歌舞練場 4月末まで

**MOLESKIN 京都版、来年発売予定ですって。

2007年04月27日

ココシリ

kekexili.JPG

考えさせられる映画でした。
このような壮絶な、想像を絶する世界がある・・・
実話だ、と聞くとなおさら、胸に迫ります。

ふらりと入った自然食レストランで見かけたこのチラシに惹かれて、観た「ココシリ」。
劇場公開は昨年夏だったらしいのですか、ボランティア団体が運営する上映会で観ることができました。


舞台は中国最後の秘境といわれるココシリ。
ここに生息するチベットカモシカ。この密猟を巡るチベット族の男たちの物語です。

チベットカモシカの毛は最高級毛織物シャトゥーシュの原料。
高値で取引されるので、乱獲により絶滅の危機に瀕していた頃の話です。

シャトゥーシュはリングショールともいわれ、指輪に通るほど、軽く暖かな毛織物ですが、ワシントン条約により、国際取引は1975年禁止されています。チベットカモシカの1本の毛は人間の毛髪の8分の1の細さ、零下20度という過酷な環境で生息するため、その毛は非常に暖かで、何年か前に流行したパシュミナの最高級品版のようなものらしい。
禁止されてはいるものの、ブラックマーケットで1万ドルで取引されていたり、日本でも、10年前には有名店銀座Sなどでも販売されていたようです。

ココシリではチベットカモシカの密猟が相次ぎ、20年間の間に100万頭から1万頭に激変、密猟者を追う山岳パトロール隊が結成されました。しかし、実際に密猟に手を下す者もパトロール隊と同じチベット族。生活のため、チベットカモシカを獲って皮を剥ぐのです。
密猟者を追って、山岳パトロール隊の隊長は無給で働く隊員たちとチベットカモシカのいる山に入ります。
そのパトロールに北京からやって来たジャーナリストが同行します。
それらの日々は、密猟者に皮を剥がれたチベットカモシカの数百頭の屍を荼毘に付し、密猟者たちと銃撃を繰り返し、どこまでも、追いつめ、パトロール隊も密猟者も犠牲者を出しながらそれでも続くパトロール。

ひとり生き残ったジャーナリストが発表した記事が反響を巻き起こし、ついには中国政府を動かし、自然保護管理局が設立されました。
山岳パトロール隊の大いなる犠牲のもと、チベットカモシカの数は回復している、ということです。

真理とは何なのか、私は暖かな場所にいて、それでも考えずにはいられませんでした。

**DVD「ココシリ
***チベットカモシカ
****写真の布はチベットのエプロン。。。

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